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1964年東京五輪

1964年東京五輪  今から51年前の1964年10月10日、高度成長期にさしかかった東京で、第18回夏季オリンピック大会が開催されました。

前日までは悪かった天気は当日は奇跡的に快晴となり、現在はすでに再建のために取り壊された代々木国立競技場で華やかに夏季オリンピック入場行進が行われました。

この1964年東京五輪開催を記念して、1966年(昭和41年)から10月10日は国民の祝日「体育の日」となりました。それ以来、学校などの運動会はこの日の前後に開催されるのが多くなりました。本年も、さわやかな秋空のもと、ほうぼうで運動会の歓声が聞こえました。

1964年東京五輪のマラソン

1964年東京五輪のマラソン  通例、夏季オリンピックの最終日には男子のマラソン競技が行われます。
1964年の第18回夏季オリンピックでは、国立競技場を出て北参道交差点から明治通りを新宿方面に進み、甲州街道を飛田給まで行ったのち折り返してまた国立競技場に向かうというコースでした。

 10月になっても快晴の日差しは強く、レースに出場した各選手はだいぶ苦しい思いをしました。結局、前回のローマオリンピックで優勝したエチオピアのアベベ選手が連覇を成し遂げました。日本の円谷選手が健闘して銅メダルを獲得しました。

夏季オリンピックの開催時期

 日本では、昔から「スポーツの秋」といわれるように秋10月ごろがスポーツの適期と考えられており、上記のように1964年の東京五輪はその時期に開催されました。
しかしIOC(国際オリンピック委員会)は、1992年のバルセロナオリンピックからは、7月から8月の間に開催するように指定してきたということです。

その理由の一つは、多数のオリンピック観戦客が見込まれるヨーロッパ・北アメリカ諸国がこの時期に夏季休暇に入るのを考慮してのこととされます。
もう一つの理由は、サッカー欧州選手権など他のメジャーなスポーツ大会が6月上旬から7月上旬にかけて開催されることが多いので、観戦チケットの販売やテレビ視聴への影響を考慮して、オリンピックは7月以降に開催してほしいという要望があるためだそうです。

2020年の夏季オリンピックは、IOCが7月から8月の間に開催するように指定してきたのを承知して東京が立候補したのであり、この時期に開催するほかありません。今回は、東京での開催が決定した後、開幕時期は7月24日開幕、8月9日閉会と決まりました。

8月開催五輪のマラソン

8月開催五輪のマラソン  女子マラソンの有森裕子選手は、1992年のバルセロナオリンピックで銀メダル、1996年のアトランタオリンピックで銅メダルと2大会連続でメダルを獲得しました。
どちらの大会も7月末から8月はじめにかけて開催されましたが、その時期の月間平均最高気温はバルセロナが29.0℃、アトランタが31℃とのことです。

また、2000年のアテネオリンピックでは、野口みずき選手が女子マラソンの金メダルを獲得しました。東京よりさらに8月の気温が高いアテネのことで、女子マラソンレースは夕方から行われたそうです。

過酷な8月のマラソン

1964年東京五輪のマラソン  夏季オリンピックのマラソン競技では、大都市の猛暑のなかで2時間以上にわたる過酷なレースを走りぬかなければなりません。

そこで、選手たちは、夏季オリンピックにいたる数年前から炎熱下の長距離耐久レースのトレーニングを繰り返し行います。そのトレーニングの過程で重大な故障を起こし、オリンピック参加を断念する選手もあるそうです。

1984年のロサンゼルスオリンピックの女子マラソンでは、アンデルセン選手(スイス)が脱水によりフラフラの足取りでやっとゴールにたどり着きました。そのロサンゼルスの夏は意外に涼しく、平均最高気温は24.8℃とのことです。

 東京の真夏は大変暑さが厳しく、赤道直下の都市クアラルンプル (マレーシア)より平均最高気温が高くなります。過去20年間の夏季オリンピックが開催された都市で東京より8月の平均最高気温が高いのは、2004年のアテネ(ギリシャ)だけです。
次回2020年オリンピックはその東京で8月に開催するのですから、大会での男子マラソン、女子マラソンは大変過酷なレースになることでしょう。

2008年の北京オリンピックでは、マラソンレースが朝7時半から行われたにもかかわらず途中棄権した選手がかなりの数にのぼりました。北京より気温がかなり高い東京ではどのようなことになるか懸念されます。

高地の湖畔でマラソン

 東京都区部の真夏は、前記のように赤道直下の都市クアラルンプルより最高気温が高くなります。東京オリンピックが開催される5年後は、東京の気温はさらに上昇するかもしれません。その東京夏季オリンピックでのマラソンは、出場する選手たちにとってあまりにも過酷なレースになることでしょう。

東京夏季オリンピックでの男子・女子マラソン、競歩、自転車競技など長距離のレースは、東京近郊の高地で開催したらいかがでしょうか。下の写真は箱根の芦ノ湖ですが、ここは東京都心から88kmにあり、電車でも高速バスでも2時間ほどで行くことができます。

芦ノ湖面の標高は723mもあり、日本気象協会のデータによると8月は芦ノ湖・湖尻の平均最高気温は27.6℃で東京より3度ほども低いそうです。

芦ノ湖には周回道路が造られていますが、その一周は21.2kmとのことで、2周でマラソン競技が行われることになります。マラソンのゴールは湖畔の名所箱根神社の大鳥居前に設定したらいかがでしょうか。

国際的に知られる観光地である箱根には各種交通インフラ、ホテルなどもよく整備されており、夏季オリンピックのマラソン競技を行うには最高の場所ではないかと思います。

芦ノ湖

 2020年東京夏季オリンピックでの男子・女子マラソンなど長距離のレースを東京近郊の高地で開催する場合、もう一つの候補地として富士山麓の河口湖畔をあげたいと思います(下の写真)。河口湖は東京都心から直線距離では87kmの場所にあり、電車でも高速バスでも2時間ほどで行くことができます。

河口湖面の標高は833mもあり、日本気象協会のデータによると8月は河口湖の平均最高気温は27.6℃で東京より3度ほども低いそうです。

河口湖には周回道路が造られていますが、その一周は19.1kmとのことで、2周でマラソン競技が行われることになります。2013年に世界文化遺産に登録された富士山を仰ぎつつ、湖面を吹く涼風の中でのマラソンは、世界のスポーツファンにもまた出場する選手の皆さんにも大いに賞賛されることでしょう。

国際的に知られる観光地である河口湖には各種交通インフラ、ホテルなどもよく整備されています。また、河口湖畔は現在夏季スポーツの合宿などに盛んに利用される場所であり、オリンピックのマラソン競技を行うのに適していると思います。

河口湖

早朝のマラソンレース

 上記のように2020年夏季オリンピックでの男子・女子マラソンなどは、東京近郊の高地で行えば東京都より3℃以上も低い気温のなかでのレースとなり、出場選手たちの肉体的、精神的負担は大きく軽減されるでしょう。

しかし、マラソンは夏季オリンピックの華だからそのゴールはぜひ都心のメインスタジアムにしてほしいというスポーツファンも多いと思います。東京の中心部で夏季オリンピックのマラソン競技が行われることになったら、なんとか出場選手たちが実力を発揮できるようにレース中の暑さ対策を講じていただきたいと思います。

まずは、マラソンレースは日中の気温が高くなる時間帯は避けて行うことにしましょう。
2004年夏季オリンピックが行われたギリシャ・アテネは、夏季の気温が東京より高いということで、マラソンレースは現地時間の夕方18時にスタートしました。しかし、それでもレース中に棄権する選手が続出したということです。
2008年の北京オリンピックのマラソンでは、アテネオリンピックの経験からレースは早朝7時30分にスタートしました。その時点では北京の気温は29℃だったそうです。

北京よりだいぶ気温の高い東京では、やはり早朝にスタートする必要があるでしょう。スーパー大都市東京では、夜間から早朝にかけても日中に比較してそれほど気温が下がりません。2020年東京オリンピックでは、テレビ放映などの都合もあるかとは思いますが、マラソンは早朝7時ごろスタートしたらどうでしょうか。

スプリンクラーの利用

1964年東京五輪のマラソン  マラソンレースは、雨の日でも小雨ぐらいなら予定通り行われます。夏季のマラソンレースでは、小雨ぐらいのほうが涼しくてよいという出場者が多いそうです。

左の写真はある地方で行われた夏季のマラソンの様子ですが、農業用スプリンクラーを利用して選手たちの側面から細かい水しぶきを吹き付けています。選手たちが水を背中に当てたり、腕をあげて脇に当てたりしています。

確かかなり前のオリンピックのマラソンで、コースの中ほどに3mほどの高さから散水する設備が造ってあり、選手たちがその下を通過するシーンを見たことがありました。

1964年東京五輪のマラソン  2011年の大邱世界陸上選手権大会では、マラソンレースでスタート地点から30kmのところにスプリンクラーを設置したということです。

マラソンレースに限らず、10000mなど長距離の競技でも気温が高い場合には選手たちにスプリンクラーを当てる場合があるそうです。それが選手たちに歓迎されるのは、間違いのないところでしょう。

ただマラソンレースの場合には、路面が濡れると場所によっては選手たちが滑りやすくなるなどの問題が指摘されています。
選手側、競技運営者側の双方に、ある程度の配慮が必要のようです。

ドライミストの利用

 最近、駅など公共的な施設で、夏季の高温を和らげるため通行者たちの頭上にドライミストを散布する例が多くなりました。ドライミストとは、水を微細な霧の状態にして噴射し、蒸発する際の気化熱の吸収を利用して局所的に気温を下げるものです(下の写真)。

2008年8月に行われた北京オリンピックでは、マラソンコースの数ヶ所で選手たちの頭上からドライミストを散布したそうです。適切に利用すれば、 ドライミスト散布によりその近辺で最大3℃ほど気温を下げることができるということです。

ドライミストでは霧の粒子が細かいため、その下を通る選手たちの体や路面が濡れることはなく、その近辺の湿度が若干高くなるだけです。マラソンレースの参加者たちの走行に悪い影響を与えることはないでしょう。

ドライミスト

2020年東京オリンピックでマラソンレースを東京都心で行うなら、上記ドライミスト散布設備をマラソンコース各所に多数配置するのがよいと思います。

もし、マラソンコース500mおきにドライミスト散布をするなら、80ヶ所の散布設備が必要になります。たとえばマラソンコース沿道の消防署にお願いして、消防車のホースに特製のドライミストノズルを取り付けてコース横に置き、ランナーたちがその近くを通過するときランナーたちの頭上から盛大にドライミストを降らせることはできないでしょうか。

また、日本には優秀な「電動式大型トラック」があると聞きました。その大型トラックに大きな水タンクを積載し、マラソンコースでランナーたちの横を伴走してランナーたちの頭上にドライミストを降らせるという案はいかがでしょうか。

繰り返しますが、赤道直下のクアラルンプルより厳しい東京都心で真夏にマラソンを行うのは、出場選手たちに大変過酷な肉体的、精神的負担を強いることになります。ランナーたちが持てる実力を発揮できるように、可能なかぎりの方策を講じるべきでしょう。

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