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LED照明

 最近は、白色LEDの性能向上、価格低下により、事業所、家庭の照明、携帯電灯など各方面でLED照明が利用されるようになりました。東日本大地震以来、電力不足が長期化するのが明らかになった現在、LED照明の省エネルギー性能への期待は、ますます高まりつつあります。
携帯電灯では、現在は大多数が小型白熱電球を使用していますが、それらはやがて白色LEDによって置き換えられるでしょう。これについては、別ページで解説します。

白色LED照明器具は、現在さまざまなタイプのものが市販されていますが、それらはたいてい「白熱電球に比較して消費電力がはるかに小さく、また長寿命である」と謳ってメリットをアッピールしています。

蛍光灯との比較

 しかし、現在の日本では、もう白熱電球というのはそれほど使われていません。私の家でも白熱電球はトイレや階段の照明に数個使っているだけです。
現在の事業所、家庭の照明は、大部分が直管型蛍光灯またはサークライン蛍光灯で行われています。従って、白色LED照明が蛍光灯照明に比較してメリットがあるのかどうかが問題なのです。

普通の家庭の小さい部屋では、20W直管形蛍光灯2〜3灯の照明器具か30Wサークラインがよく使われています。やや大きい部屋では、20W直管型蛍光灯2灯の照明器具を二つ使っている例をよく見ます。このように、一般家庭では20W直管型蛍光灯を多く使っているので、最初に20W直管型蛍光灯の特性を調べましょう。

照明器具の明るさ

 照明器具の明るさは、通常ルーメン (lm) で表示されます。ルーメンは、全光束すなわち照明器具から放射される全ての方向の光束を合計したものの単位です。

利用者側の立場からは、その照明器具によって自分が利用する位置でどれだけの明るさが得られるかがもっとも関心があります。それを照度といい、その単位は通常ルクス (lux) が使用されます。光源の種類、形態によって発する光の放射分布が異なるので、全光束と得られる照度との関係はさまざまです。

白熱電球や蛍光灯はほぼ全方向にわたって光を放射しますが、LED電球では発光素子の裏側にはほとんど光がまわりません。従って同じルーメン数で比較すると、LED電球のほうがずっと前面への光量が多いので、前面での照度は大きくなります。
前面での照度が同じという条件で比較すると、LED電球は白熱電球や蛍光灯よりルーメン数が少なくてもよいことになります。

家庭で必要な照度は、JISの記載から 居間では225ルクス、書斎・勉強部屋の机上では450ルクスとしましょう。居間の天井に20W直管蛍光灯を置き、そこから居間内で人間がいる場所までの距離が1.6mの場合、225ルクスの照度を得るためには20W直管蛍光灯が2.5本必要になります。

電球型蛍光灯

電球型蛍光灯  最近の蛍光灯は、直管形蛍光灯、サークラインのほかに電球型蛍光灯が盛んに使われるようになりました。これは、細い蛍光管を折り曲げて小型化し、商用電源をインバータによって高周波に変換した電源を利用して点灯するものです。
蛍光管部とインバータ部が通常の白熱電球ぐらいのガラスバルブに収められて白熱電球と同じ口金が付けられており、白熱電球のかわりに照明器具に取り付けて点灯できるようになっています。

東芝ライテック(株)のウェブサイトを見ると、白熱電球60W相当という電球型蛍光灯(昼光色)の全光束は780ルーメンと書いてありました。

一方白熱電球(ホワイトランプ)60Wの全光束は790ルーメンとのことで、両者がほぼ同じであるのがわかります。全光束がほぼ同じで後で説明するように配光特性もだいたい同じなので、両者の照度もほぼ同じと考えられます。

ある照明の専門家の測定では、白熱電球60Wの直下1mでの照度は87.5ルクスだったということです。従って、白熱電球60W相当の電球型蛍光灯(昼光色)の照度も、そのくらいと考えられます。この電球型蛍光灯は12Wの電力を消費しますが、白熱電球(ホワイトランプ)60Wの消費電力は54Wなので、この電球型蛍光灯は同等の白熱電球の1/4.5の電力で同じくらいの明るさが得られることになります。

電球型蛍光灯と直管蛍光灯

 それでは、この電球型蛍光灯と直管蛍光灯の明るさを比較したらどうなるのでしょうか。これらは形状が異なり、光放射特性も異なるので比較は困難ですが、ここではそれぞれを点灯した場所の直下1mでの照度を比較しましょう。

下表で、@は60W白熱電球(ホワイトランプ)の場合で、比較の基準として利用します。
A、Bはそれぞれ20W 直管蛍光灯、60W型電球型蛍光灯の場合のデータです。
Cは、Bの60W型電球型蛍光灯の消費電力をAの20W 直管蛍光灯と同じになるように増加した場合を想定し、その場合の全光束、1m直下照度を計算したものです。

種別 消費電力 全光束 1m直下照度
@ 60W 白熱電球 54 W 790 lm 87.5 lux
A 20W 直管蛍光灯 18 W 1,100 lm 140 lux
B 60W型電球型蛍光灯 12 W 780 lm 87.5 lux
C 電球型蛍光灯 電力増加 18 W 1,170 lm 131 lux

上表で@とAを比較すると、20W直管蛍光灯は60W 白熱電球の1/3の電力でそれより60パーセントも大きな照度を実現しているのがわかります。直管蛍光灯が照明体としていかに優れているかを知ることができます。

上表でAとBから、20W 直管蛍光灯と60W型電球型蛍光灯の照度を比較できます。20W 直管蛍光灯の消費電力は18W、60W型電球型蛍光灯の消費電力は12Wですが、20W 直管蛍光灯のほうが1m直下照度は60パーセントも大きいのがわかります。

上表でAとCから、Bの60W型電球型蛍光灯を少しパワーアップして20W 直管蛍光灯と同じ消費電力にした場合の照度を比較できます。この場合には両者の全光束、1m直下照度がほぼ同じになることから、少なくとも直下での照明に関しては同じ消費電力なら両者はほぼ同じ性能と考えることができそうです。

白色LED灯

電球型LED灯  次に、上記電球型蛍光灯と白色LED灯の明るさを簡単に比較しましょう。白色LED灯は、現在は電球型タイプが主流で直管型はまだそれほど普及していません。
電球型LED灯は、白色LEDを多数取り付けた基板をガラスバルブに封入し、商用電源をAC-DCコンバータによって直流に変換した電源を利用して点灯するものです。

LED灯部とコンバータ部が通常の白熱電球ぐらいのガラスバルブに収められて白熱電球と同じ口金が付けられており、白熱電球のかわりに照明器具に取り付けて点灯できるようになっています。

ここで、電球型蛍光灯と電球型白色LED灯の明るさの比較を行いましょう。

下表で、@は60W型電球型蛍光灯の場合のデータです。
Aは40W型電球型LED灯の場合のデータです。
Bは、Aの40W型電球型LED灯の消費電力を増加して@の60W型電球型蛍光灯と同じ全光束になるようにした場合を想定したものです。

種別 消費電力 全光束 1m直下照度
@ 60W型電球型蛍光灯 12 W 780 lm 87.5 lux
A 40W型電球型LED灯 6 W 480 lm 100 lux
B 電球型LED灯 電力増加 9.8 W 780 lm 142 lux

上表で@とAを比較すると、40W電球型LED灯は60W型電球型蛍光灯の半分の消費電力ですが、得られる全光束は60W型電球型蛍光灯の61パーセントにとどまります。
しかし、1m直下照度は40W電球型LED灯は60W型電球型蛍光灯より14パーセントも大きい値になっています。これは、電球型LED灯では下右のグラフに見られるように発光が正面方向に集中しているためです。下左のグラフは、電球型蛍光灯(赤線)と白熱電球(黒線)の配光特性を比較したものです。

電球型蛍光灯 電球型LED灯

電球型LED灯の配光特性


この配光特性から、電球型LED灯は狭い範囲を照明するデスクスタンド灯、台所の手元灯、ダウンライトなどに適していると思われます。部屋全体を照明するには直下照度よりは全光束のほうが重要ですが、電球型LED灯では全光束が小さいので必要な全光束を確保するにはLED灯の個数を増すか大電力化しなければなりません。

上表で@とBから、Aの40W電球型LED灯をパワーアップして@の60W型電球型蛍光灯と同じ全光束になるようにした場合には9.8 Wの電力が必要なことがわかります。
60W型電球型蛍光灯の消費電力は12 Wなので、部屋全体を照明するという目的では電球型LED灯の消費電力は電球型蛍光灯に比較してわずか20パーセントほどの節減ということになるようです。

低コストの外部電源

 現在部屋全体を照明する目的で広く使われている20W 直管蛍光灯は、高級品でも300円ぐらいの価格で販売されています。一方前記比較の際例にとった40W電球型LED灯は、安売り店でも2200円以上の価格です。40W電球型LED灯は20W 直管蛍光灯1本と同じ全光束を得るには2.3個が必要なので、その価格は5060円となります。

前記のように、部屋全体を照明する場合には、電球型LED灯は蛍光灯とは消費電力はさほど変わりません。従って、上記価格差は主として両者の寿命の違いによる長期維持コストの差で償却することになります。
電球型LED灯の寿命については、これまで実績データの蓄積がなく、専門家の間でも諸説あるようですが、たとえばその寿命が直管蛍光灯の5倍あっても上記価格差の償却は困難と思われます。

今回私はデスクスタンド灯を買うためにこれら照明器の検討を行ったのですが、結論として当面は電球型LED灯の購入を見送り、その代わりに60W型電球型蛍光灯を買うことにしました。その価格は、家電量販店で850円でした。
この電球型蛍光灯の寿命がつきる数年先には、電球型LED灯の価格が下がり、性能ももっと向上すると思われます。それを期待して待つことにしましょう。

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