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化合物系太陽光電池

メガソーラー  現在、各種の再生可能エネルギーにいよる発電が進行していますが、その一方の柱が半導体による太陽光電池です。

太陽光電池はこれまではシリコン単結晶、多結晶など高純度シリコンを利用したものが主流でしたが、それらは高純度シリコンの精練に莫大な電力を要するため、最近はシリコン以外の材料を利用した「化合物系太陽光電池」がシェアを伸ばしてきました。
その一つ、「CIS系」太陽光電池では銅-インジウム-セレンの化合物を素材としています。

 CIS光吸収層は、太陽光を吸収する能力が非常に高く、数ミクロンの薄膜で太陽光電池を構成できます。したがって、シリコン単結晶型太陽光電池、シリコン多結晶型太陽光電池より少ない材料で太陽光電池が製造でき、その重量も小さくて済みます。

しかし、このCIS系太陽光電池にも問題があります。その一つが世界的にも希少な金属資源であるインジウムを使用することです。世界におけるインジウムの一次原料の生産量は年間わずか 600トン程度とされます。インジウムは後に述べるように液晶テレビにも多量に使われるので、太陽光電池に使えるインジウムの量はあまり多くありません。

CIGS太陽光電池

 そこで、CIS太陽光電池でのインジウム使用量を低減すべく、インジウムの一部をガリウムで置換した銅-インジウム-ガリウム-セレン(CIGS)太陽光電池が開発されました。
これによりCIS太陽光電池よりも希少金属資源であるインジウムの使用量が少し少なくて済むことになりましたが、それでも今後化合物系太陽光電池パネルの生産数が飛躍的に増加した場合にはインジウム不足に悩むことになるでしょう。

また、これも後に述べるように、化合物系太陽光電池にインジウムともに使われるガリウムやセレンも資源面で潤沢というわけではないのです。

CZTS太陽光電池

 そこで、CIGS太陽光電池でのインジウムおよびガリウムのかわりに安価な亜鉛とスズを使用して太陽光電池を構成しようという研究が近年盛んに行われるようになりました。

CZTS太陽電池は、レアメタルを使用せず入手が容易な亜鉛とスズを原材料として使うので、コストの点、将来の量産性の点で有望視されていますが、これまでは太陽光電池としてのエネルギー変換効率がCIGS太陽光電池よりやや低いのが難点でした。
しかし、最近は研究室レベルではCZTS太陽電池のエネルギー変換効率は12.6パーセントに達したとの報告もあり、今後も改善されて行くと思われます。

CdTe太陽光電池

 アメリカ合衆国では、レアメタルの一つ テルルを利用した薄膜系太陽光電池がかねてより研究され、現在一般に販売されています。

CdTe太陽光電池は、コストがCIGS太陽光電池より低いとされ、アメリカ合衆国では低価格の太陽光電池として人気を博しています。しかし、CdTe太陽光電池のエネルギー変換効率がCIGS太陽光電池よりやや低いのが難点です。
また、レアメタルであるテルルは将来入手困難になる恐れが大きいといわれます。

有機薄膜太陽光電池

 近年、光吸収層(光電変換層)に有機化合物を用いた太陽光電池が盛んに開発されてきました。「色素増感太陽光電池」、「有機薄膜太陽光電池」などの方式があり、軽量ロールの形状での量産が可能のため、将来的にはシリコンや無機化合物材料を用いた太陽光電池より大幅なコストダウンが可能とされます。

現在は、有機化合物太陽光電池はエネルギー変換効率と寿命の点でシリコン系や無機化合物系の太陽光電池には及ばない状況です。

リチウムイオン蓄電池

 現在、エネルギーの分野で風力発電、太陽光発電など再生可能エネルギーと並んで開発が急がれているのは、高性能の蓄電装置(バッテリー)です。

風力発電や太陽光発電で得られた電力は、風の強さや空の晴れ具合などにより時々刻々大きく変動します。それをそのまま一般電力系統に接続すると電力系統の制御が困難になることも考えられるので、再生可能エネルギーで得られた電力をまず大容量の蓄電池に接続し、電力の変動を小さくする必要があります。

リチウムイオン蓄電池  このような目的には、現在は単位体積あたりの蓄電量が大きい特長を持つリチウムイオン蓄電池がもっとも適しているとされます。リチウムイオン蓄電池にはさまざまなタイプがありますが、正極にリチウム遷移金属酸化物、電解質にリチウム塩を使うのが一般的です。

リチウムイオン蓄電池を製造するには、まずなんらかのリチウムを含む鉱物が必要です。通常は、南米のかん湖の塩水から不純物を除去し、炭酸リチウムとして精製して利用します。

このように、リチウムを含む鉱物は通常は標高が非常に高い山地のなかのかん湖から採取されますが、鉱業生産に適した場所は限られており、採取コストも高くなります。

したがって現時点でもリチウムイオン蓄電池用の炭酸リチウムは品不足気味ですが、今後は電気自動車用、電力網用などさまざまな方面でリチウムイオン蓄電池がさらに大いに必要とされるため、リチウム不足が大問題になるとされます。

新型蓄電池

 そこで、最近はリチウムの使用量が少ない蓄電池あるいはリチウムをまったく使用しない新型蓄電池の開発が世界中で行われています。

その一つ、ナトリウムイオン二次電池は、電解質中のナトリウムイオンが電気伝導をになう二次電池です。地球上に豊富に存在するナトリウムを利用するため、リチウムイオン蓄電池よりはるかに低価格になると期待されるので、特に電気自動車、風力、太陽光発電などの再生可能エネルギーの蓄電、余剰電力の蓄電などの大型蓄電システムに利用できると考えられています。

鉄やマンガンなどを組み合わせたナトリウム酸化物をプラス極に利用し、マイナス極にはリチウムイオン電池と同様に炭素材料を使った電池てリチウムイオン電池を上回る高いエネルギー密度(500Wh/kg前後)を達成したという研究発表も行われています。

ナトリウムイオン二次電池以外にも、世界各国で現在 「マグネシウムイオン電池」、「アルミニウム空気電池」、「亜鉛空気電池」 など新型蓄電池の開発が活発に行われています。

液晶テレビ用の資源
液晶テレビ用の資源  現在では、テレビ、パソコン用ディスプレイなどの表示装置は大多数が液晶ディスプレイパネルを使用しています。その液晶パネルにも、さまざまな希少資源が使用されています。

まず、液晶パネルの透明電極にはレアメタル インジウムが多量に使われています。
そのインジウムはかなりの部分が中国で精練されていますが、その価格がひところ高騰して大問題になりました。
その対策として液晶パネルの透明電極にインジウムのかわりに安価な酸化亜鉛を使う方式が開発されました。

上記のようにレアメタル インジウムは太陽光電池にも多量に使われるので、今後もインジウムの価格の動向には注意が必要です。

最近は、液晶パネルにはガリウムもかなり使用されていますが、ガリウムは上記のように化合物系太陽光電池の主要原料でもあります。また、後述のように、ガリウムはLED(発光ダイオード)を作るには欠かせない原料です。

2006年の世界全体のガリウムの生産量はわずか234トンで、日本はそのガリウムを世界でもっとも多量に消費する需要国です。ガリウムはアルミニウムや亜鉛を製錬する際の副産物として得られるのみですが、今後、ガリウムの需要が急増する見込みなので、その需要に応えるのが次第に困難になる恐れがあります。

LED用の資源

LED用の資源  1960年代に、ガリウムを含む半導体のPN接合に順方向電圧を印加すると、赤外から赤にかけての光が放射されるのが発見されました。

その後、1990年代初めに、赤ア、天野、中村氏の3教授によって窒化ガリウムを利用した青色LEDの半導体が発明されました。

青色LEDの発光で蛍光体を励起することで、緑色、黄色などの発光を得ることができます。
「白色LED」と呼ばれるタイプのLEDは、青色LEDの青色光とその光で励起される補色の黄色を発光する蛍光体の組み合わせで白色を作り出しています。

 このように、現在量産されているLEDは大多数がガリウムを主たる材料として使用しています。ガリウムは、前記のインジウムほど希少ではないにしてもやはりレアメタルの一つであり、今後資源不足、価格高騰の恐れがあるとされます。
ガリウムの場合、その産出の大部分が中国など数ヶ国に占められているので、何らかの政治的配慮により供給が滞る恐れが不安視されます。

2004年12月、東北大学金属材料研究所の川崎雅司(薄膜電子材料化学)らの研究チームは、ガリウムより安価な酸化亜鉛を用いた青色発光ダイオードの開発に成功しました。また、セレン化亜鉛 (ZnSe) を使用した緑・青黄のLEDも、現在研究されています。それら新素材を使用したLEDの研究進展が期待されます。

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