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書籍離れ

書籍離れ  ある調査機関によると、2012年中の書籍の出版点数は前年並みの約8万点だったそうです。
しかし、書籍の売上金額は2005年から2011年まで7年連続で減り続けており、2012年も前年割れは確実な情勢ということです。

特に小説、ノンフィクションの売れ行きが低迷し、2012年度には「単年でのミリオンセラーが1冊もない」という状況になりました。これは2008年から調査を開始してから初めてだそうです。

その一方で、いわゆるケータイ小説など携帯電話やインターネットで簡単に入手できる作品は、若年層を中心によく読まれているということです。

音楽市場の低迷

J−POP  最近は、国内音楽市場の低迷も続いています。オーディオレコードの生産金額は、2003年度には4000億円でしたが、2012年度には2300億円にまで下落しました。

最近の調査ではインターネットでの音楽ダウンロードの利用経験、頻度がともに減少しており、あるアンケートでは1ヶ月あたりの音楽にかける金額は「0円」という回答が68パーセントを占めたそうです。

当然というべきか、現在ではジャズやクラシック音楽など従来からの本格的な音楽はあまり聴かれず、いわゆるJ−POPなど気軽に楽しめる音楽が人気を得ているようです。

ステレオ市場の低迷

ステレオ  そのように音楽に対する情熱が薄れた結果、当然ながら性能のよい音楽再生装置を購入する人も少なくなりました。2008年までの10年間でセットステレオの国内出荷は73パーセント減少したという統計が発表されています。

ただし、この長期的な「ピュア・オーディオ離れ」の理由として、一つには音楽音源のディジタル化が広く進行したことが挙げられます。

音楽がディジタル収録され、そのまま利用者に届くことで、再生装置の性能がそれほどよくなくてもかなりのレベルの音楽が聴けるようになったのです。

スピーカーを駆動するパワーアンプについても、近年「D級アンプ」という新技術が広まってきました。これは、入力されたアナログの音楽信号を振幅が一定の「パルス幅変調信号」に変換してスピーカーを駆動する電力を得るものです。

D級アンプはONかOFFかのモードで動作するので電力の使用効率が非常によく、小さい電源で大きなオーディオパワーをスピーカーに供給できます。パソコンのUSBポートから供給される僅かな電力で、瞬間的には10Wクラスのオーディオパワーを発生できるそうです。

現在上記D級アンプを内蔵したブックシェルフスピーカーが販売されており、それにパソコンのUSBケーブルを接続すれば直ちにかなりの性能のステレオ装置ができあがります。
前記のJ-POP程度の音楽を聴くという目的ならば、それで十分といえるでしょう。

オーケストラ

 音楽の演奏家サイドの近況はどうでしょうか。まずクラシック音楽の代表的な演奏家集団であるオーケストラについて調べましょう。

本格的な音楽に対する関心が薄れ、しかも青年層の人口が減少しつつあるとあっては、オーケストラのコンサートに足を運ぶ人が少なくなるのは当然です。最近はオーケストラ・コンサートの空席率は平均30パーセントほどで、コンサートの曲目がそれほど有名ではない場合には空席率は50パーセントにもなるということです。

オーケストラ

もともとオーケストラの運営は、上記演奏収入だけでは経費はとてもまかなえず、自治体補助金や企業・個人からの寄付金でようやく赤字を埋めているのが実情です。

その自治体は、近年の財政ひっぱくによりオーケストラ等音楽関係の補助金を次第に絞りつつあります。また、企業主催の公演も近年の不景気により大きく減少しており、オーケストラの運営はますます厳しさを増してきました。最近は、演奏会終了後、ロビーでオーケストラの指揮者や運営者が来場者に募金を呼びかけることもあるそうです。

弦楽四重奏

弦楽四重奏  上記オーケストラよりさらに苦境に立たされているのが、数人の演奏家がアンサンブルを組む室内楽です。
室内楽の代表的な形態が、ヴァイオリン2本、ヴィオラ1本、チェロ1本で演奏する弦楽四重奏(左の写真)です。

弦楽四重奏はまずドイツの作曲家ヨーゼフ・ハイドンによって確立され、その後古典派、ロマン派などの大作曲家たちによって多数の名作が作曲されました。

古典派の大作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは生涯に16の弦楽四重奏曲を作曲しましたが、それらは単に弦楽四重奏曲の名作というのにとどまらず、室内楽の分野での人類の到達点を示すものといわれます。

弦楽四重奏の演奏家たちも、コンサート入場者の減少に悩んでいます。弦楽四重奏の演奏はデリケートなアンサンブルで成り立っており、オーケストラの演奏より地味なものが大半です。また上記ベートーヴェンの作品などはやや難解であり、素人受けがしません。

さらに、困ったことに、弦楽四重奏など室内楽のコンサートは音量の点から大ホールでは演奏ができません。したがって、弦楽四重奏の演奏家たちは、最近では演奏収入の面では常に厳しい状況に置かれているということです。

リート(芸術歌曲)

	リート(芸術歌曲)  クラシックの声楽曲の中に「リート」と呼ばれる分野があります。リートは、通常歌手が独唱し、ピアノがそれにあわせて伴奏します(左の写真)。

ドイツ・オーストリア圏では伝統的にこの形式の音楽が盛んで、モーツアルト以降の作曲家たちが多数の名作を作曲してきました。

特に、19世紀の作曲家フランツ・シューベルトとロベルト・シューマンは、音楽史に輝くリートの名曲を多数世に送ったので有名です。

日本でもリートはこれまでクラシック音楽の知識が高いファンの間で広く愛好されてきました。

しかし、ステージ上の歌手とピアニスによって演奏されるリートは、一般の聴衆には地味に感じられやすいものです。オペラの場合には歌唱によるストーリー展開があり、華やかな舞台がありますが、リートの場合にはひたすら独唱とピアノ伴奏に聴き入るだけなので、リートの価値を理解できない聴衆は次第に離れて行くようです。

リートのコンサートは、上記弦楽四重奏よりさらに音量が小さく大ホールでは演奏ができません。したがって、リートの演奏家たちは、最近では演奏収入の面で年々厳しい状況になっているということです。

オペラ

 近年のテレビ・コンテンツの拡充、インターネット、携帯電話の普及により、利用者は文学、音楽、映画など従来からの芸術・娯楽ソース以外の多彩な関心の対象を容易にかつ低コストで見つけられるようになりました。

現在若年層の小遣いは、かなりの部分が携帯電話の料金やインターネットのコンテンツに使用されているということです。若年層の可処分所得のうち従来形の文学作品や音楽に向けられる比率は低下せざるを得ないということでしょうか。

このような長期的低落傾向に音楽界は危機感を抱き、さまざまな対策をうってきました。
クラシック音楽が全体として人気がない中、ストーリーの面白さと舞台の華やかさが楽しめるオペラは比較的にファンが多いとされます。そこで、コンサートホールもオーケストラもオペラに接近しつつあるようです。

東京渋谷Bunkamuraオーチャードホールを本拠地とする東京フィルハーモニー交響楽団は、日本ではもっとも頻繁に新国立劇場などでオペラの伴奏をしているということです。また、「東京オペラ・プロデュース」と称して海外では上演されているが日本ではほとんど上演の機会のないオペラを日本の聴衆に紹介する事業を長年継続しています。

オペラ

兵庫県立芸術文化センターでは、毎年芸術監督・佐渡 裕が総合プロデュースする人気シリーズ「芸術監督プロデュースオペラ」を制作・上演しています。2012年にはその第4弾としてF・レハール作曲の喜歌劇 《メリー・ウィドウ》 (全3幕/日本語上演)を上演しました。

関西のお笑いタレントや宝塚歌劇のスターもコラボさせるプロデュースが人気を呼び、12日間のロングランで21万人の観客を動員したということです。2013年には同じスタイルでロッシーニの歌劇 《セビリャの理髪師》 を上演し、こちらも大好評を博したそうです。

また、最近はミュージカルをフルオーケストラ協演で上演するプロデュースも盛んになりました。2014年には東京国際フォーラムで 《ミュージカル・ミーツ・シンフォニー 2014》 が開催され、ミュージカル界のトップスターたちと読売日本交響楽団が協演するということです。 《オペラ座の怪人》 、 《レ・ミゼラブル》 、 《ミス・サイゴン》 、 《サンセット大通り》 、 《ウエストサイド物語》 などミュージカルの名作が豪華なフルオーケストラ協演で上演されます。

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