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スペイン ・ マドリード
 ソフィア王妃美術館
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ソフィア王妃美術館

 ソフィア王妃とは、現在のスペイン王室の王妃だそうです。その名を冠して1992年にオープンされたこの美術館には、20世紀のスペインを代表する絵画が集結しています。

熱帯植物園があるので有名なアトーチャ駅で地下鉄を下車して少し歩くと、大きな宮殿が見えてきました。時代のついた建物の外側にガラス張りの2基の大きなエレベーターが付いています。これらは建築当時は大いに物議をかもしたということです。

ソフィア王妃美術館 ソフィア王妃美術館

名画 《ゲルニカ》

 この美術館は、なんといってもピカソの名画 《ゲルニカ》 を展示しているので有名です。
1937年当時のスペインでは、フランコ将軍の率いる右翼勢力と人民戦線が激しい内戦を展開していました。フランコ将軍側を支援していたヒトラーは、急降下爆撃機隊をスペインに派遣し、スペイン北部バスク地方の古都ゲルニカを徹底的に空爆しました。

自分の郷里に近いゲルニカが空爆で壊滅したことを知って、当時パリにいたピカソは激怒し、直ちにゲルニカ空爆をテーマとした大作の制作にかかりました。
一度この 《ゲルニカ》 を見た人はお分かりでしょうが、この作品は、美術館の壁一面を埋めるようなサイズで、しかもその大画面の隅々まで異常なほどの緊迫感に満ちています。
その大作を、ピカソは僅か20日あまりで完成させたといわれます。20世紀を代表する天才画家のすさまじい集中力を、まざまざと見る思いがします。

私どもは朝一番で入館しましたが、この 《ゲルニカ》 の前が込み合わないうちにゆっくり見ようと、 《ゲルニカ》 が展示されている部屋に急ぎました。

ゲルニカ

《ゲルニカ》 は、長い間アメリカ・ニューヨークの近代美術館に展示されてきましたが、フランコ将軍の死後共和政権の強い要望によりスペインに里帰りしました。

私は、ニューヨークの近代美術館でこの名画を2度ほど見たことがありましたが、現在はマドリードの美術館に移ったと聞き、もうこれを見ることはないだろうと思っていました。
それが、今回のスペイン旅行で30年ぶりにまたこの名画の前に立つことができ、心底からうれしく思いました。

下は、隣の展示室にあった同じくピカソの作品です。左側は具象画の傑作として有名な20歳のときの 《青衣の婦人像》 、右側は1912年に描かれた抽象画です。この作品は、ピカソの抽象画多い中でも指折りの名作ではないかと思います。

青衣の婦人像 抽象画

ミロの抽象画
ミロの抽象画

 シュールレアリストと呼ばれるスペインの画家ミロ、ダリの絵画も、たくさん展示されていました。実はこれらの画家については、私はほとんどなにも知りません。

ミロは1893年生まれですから、ピカソの12年後輩になります。ダリは1904年生まれで、そのミロよりさらに11年後輩です。
そして、ピカソを含めこれら3人の画家は、すべてスペイン北部カタルーニャ地方の出身なのには驚きました。

また、有名なチェリスト・指揮者のパブロ・カザルスもこの地方出身です。このように特異な天才を輩出する理由が、この地方にはなにかあるのでしょうか。

この美術館の展示作品で見る限り、ミロは、左の絵画のように、鮮やかな色彩を駆使して明るく力強い画面を構成しているのが目に付きました。

どこか可愛らしくて、ユーモラスなところもあり、抽象絵画としてはわかりやすいのではないかと思います。日本でもミロのファンは非常に多いようです。

色彩画家のイメージがあるミロに対し、ダリのほうは大変複雑な内容をもつ画家というべきでしょうか。ミロよりさらに強力な表現能力を持つ偉大な造形作家であるのは間違いないと感じました。ミロより11年後に生まれたにもかかわらず、優れた具象画も多く残しているようです。ダリの抽象画のほうも、訴求力が非常に強力で、おもわずその絵の前にたったまま見入ってしまいます。

私がこれまでほとんど知らなかった画家ですが、今後この画家の作品を方々で見て勉強したいと思います。今回はダリの作品の絵葉書によいものがなかったので、ここには掲載できませんでした。ご了承ください。

館内と中庭

  この美術館は、もとは宮殿であったということで、内部は大変ゆったりしたクラシックなつくりとなっています。膨大な展示作品のためにたくさんの展示室がありますが、下左の写真のような広い静かな廊下を通って移動することができます。

また、中央には大きな中庭があります(下右の写真)。丈の高い樹木がたくさん植えられており、ちょうどみずみずしい新緑に包まれていました。この中庭のベンチに座って、館内の多数の展示を見て歩いて疲れた足を休めます。

館内で、美術教師に引率されてきたと思われる中学生、高校生などの学生の団体をいくつも見かけました。このような優れた美術品を若いときから簡単に鑑賞できるのは、大変うらやましいことです。日本の学生の皆さんにも、ぜひこのようなチャンスを与えたいものです。

館内の廊下 美術館の中庭

中庭の彫刻
中庭の彫刻

 中庭には、噴水、古典彫刻のほかにモバイル(風で動く展示品)などもありました。

左の写真は、ダリの彫刻のブロンズです。私はダリはほとんどなにも知らないのですが、この彫刻を見て日本の埴輪のなかに似たような角のある像があるのを思い出しました。世界中のどの民族にも、このような原始的な力感に満ちた彫像があるようです。

この中庭でしばらく休んでいるうちに、疲れもとれ、おなかも減ってきました。今日はなにかスペインならではのランチを食べたいと思いながら、美術館の門を出ました。

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