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タイムズスクエア教会

 ボストンからニューヨークに移動し、マンハッタン・ミッドタウン西のホテルにチェックインしたのが午後2時過ぎだったので、ホテルの部屋で一休みしてからすぐ街に出かけました。

この日は日曜日だったので、マンハッタンの方々の教会ではさまざまな行事をしています。インターネットで調べたところ、ミッドタウンにあるタイムズスクエア教会でかねてより関心があったゴスペルが聴けるというのを知り、まずそちらに向かいました。

マンハッタンの市街は、南北方向に通っているアヴェニューと東西方向に通っているストリートで碁盤目状に区切られています。アヴェニューとストリートは大多数が番号が付いているので、目的地のアドレスを見れば地図なしでもだいたいどの辺かわかります。

タイムズスクエア教会は8 aveとブロードウェイの間の51stで私どものホテルからそれほど遠くないのがわかったので、さっそくその方向に歩き出しました。久しぶりのマンハッタンの街を見回しながら歩き、25分ほどでタイムズスクエア教会に着きました。

タイムズスクエア教会 タイムズスクエア教会

ゴスペルとは

 アフリカからアメリカに連れてこられた黒人たちの間に、アフリカ民族音楽とプロテスタント教会の賛美歌などを融合した「黒人霊歌」という音楽が生まれました。私も、だいぶ昔のことですが、アメリカの伝説的な黒人歌手マリアン・アンダーソン(コントラルト)の歌う黒人霊歌を聴いて感激したおぼえがあります。

その黒人霊歌などから、教会でだれでも歌うことができ、みんなで唱和して宗教的一体感を盛り上げられる音楽として 《ゴスペル》 が発生しました。エルビス・プレスリーは、少年時代にメンフィスの黒人教会でゴスペルを知り、強い影響を受けたといわれます。

ニューヨークのゴスペルというと、なんといっても黒人居住者が多い地区として知られるマンハッタン北部にあるハーレム地区の教会が有名です。最近では日本でもゴスペル・ファンが増え、日本の旅行会社が企画するニューヨーク・ツアーにはハーレムの教会でのゴスペル鑑賞を組み込んだものが多くなりました。

教会の造り

 私もかねてより本場のゴスペルを観たいと思っていましたが、今回はハーレムに行く時間がなく、ゴスペルはあきらめかけていました。
しかし、インターネットで検索したところ、マンハッタンのミッドタウンにあるタイムズスクエア教会でも日曜日などにはゴスペルをしているのを知りました。タイムズスクエア教会のウェブサイトを見ると、キリスト教徒でなくても入場できるようです。

この教会では日曜日は数度のセッションをしていますが、私どもは午後3時からのセッションに参加しました。この教会は、上の写真に見られるように、普通のビルの一階とその上数階を利用しています。もと劇場だったスペースを改造して教会にしたようです。

教会の中に入ると、もとは劇場だったという造りがよくわかりました。一階の床は緩やかな下り傾斜になっていてそこに多数の座席が置かれており、その奥に大きな舞台がありました。舞台の周りは厚い赤カーテンで覆われています(下の写真)。

劇場や映画館と同じように一階席の上に二階席がめぐらされていましたが、そこにもすでに多数の会衆が入っているようでした。

教会のゴスペル

 やがて、会衆席のほうに向けて設置されていた大型スピーカーから大音響の音楽が流れ、舞台の幕が上がり始めました。この教会には大型のパイプオルガンはなく、電子オルガンの音をPAシステムで会衆席に流しているようです。

幕が上ると、かなり大きな舞台が見え、その後ろ半分のスペースに50人ほどの聖歌隊が並んでいました。下の写真および上左の写真は 「micatのあそび ニューヨークひとり旅」 というブログに掲載されていたもので、その管理人 micaty 様のご好意でこちらに転載させていただくことができました。micaty 様、まことに有難うございました。

舞台全体はかなりの広さがあり、クラシックのフルオーケストラが十分に入れるくらいでした。上記のようにその後ろ半分には聖歌隊の座席がありましたが、舞台の前半分はただ大きな説教壇が一つ置かれてあるだけでした。

その説教壇の上あたりには高い天井から大画面映像表示装置が吊り下げられており、聖歌隊や会衆席の様子を表示したり、ゴスペルの歌詞を表示するのに使用されていました。

教会のゴスペル

説教壇の左側には器楽のバンドの席がありました。遠くから見た限りでは、器楽は教会の電子オルガンのほかにキーボード一台、エレキギター2人、トロンボーン一人、ドラムズ一人くらいの小編成のようでした。

やがて、聖歌隊のメンバーが立ち上がり、ゴスペルの歌唱が始まりました。聖歌隊は大きな体格の男性が指揮をしていて、ときどきその男性が堂々たるバリトンでソロ歌唱をしていました。また、聖歌隊には何人か代表的なメンバーがいるようで、その人たちのソロもときどき行われました。

ゴスペル音楽の造りは、リフレインが多く大変平明という印象を受けました。もともと、当時の黒人教会で会衆が自由に参加して歌うことができる音楽として自然発生的に形成され広まったものなので、だれでも容易に歌うことができ、親しみやすい造りになっているのです。

クラシック音楽に親しんでいてカトリック教会でのミサ曲を知っている私どもにとっては、ゴスペルは音楽の造りとしては単純で平坦に聞こえました。私どもがいた1時間あまりの間に演奏されたゴスペルの中で、音楽的にかなり優れていると思われたのは数曲だけでした。

ゴスペルは教会で会衆が参加して盛り上げるもので、パイプオルガンやオーケストラをバックに専門家集団が演奏するミサ曲とはまったく役割が違うというのを実感しました。

会衆も立ち上がって

 聖歌隊が歌い始めてまもなく、満員の会衆たちは次第にヒートアップしてきて、盛んに手拍子をしたり、大きな声で聖歌隊に唱和したり始めました。
天井から吊り下げられている大画面映像表示装置にはゴスペルの歌詞が表示されており、その歌を知らない人でも表示されている歌詞を見ながら唱和することができます。

ゴスペル・ソングにはプレイズ・ソングという神を称える内容の歌が多いそうですが、映像表示装置に見られる歌詞からもそれがわかりました。音楽はリフレインを続け、その歌詞は単純な神へのプレイズの繰り返しという歌が大部分でした。

やがて会衆のうちの何人かが立ち上がり、歌いながら天に向かって両手を差し伸べました。それを合図にするかのように、多数が立ち上がって両手を差しあげたり、手拍子をしながら体を大きくゆすって歌い始めました。
そのうち、大声を上げて涙を流しながら歌う人や舞台のすぐ近くまで走り寄る人も出てきて、教会全体が熱狂的な雰囲気に包まれました。

名物牧師の説教

 ゴスペル・ソングがひとしきり終わった後、教会の役員や牧師と思われる人が短いスピーチをしました。次いで、65歳ほどに見える老牧師が説教壇に立ってスピーチを始めました。

どうやらこの人はタイムズスクエア教会の名物説教師のようで、満員の会衆はこの説教を熱心に聴いています。老牧師は、説教壇から会場のほうぼうに顔を向けて語りかけたり、舞台の上をあちこち歩き回ったりしながら次第に会衆たちを引き込んでいきます。

静かな口調で話し始めた後、急に大声をあげて社会悪を糾弾したかと思えば今度は一転してユーモアで会衆たちを大笑いさせたりと、この老牧師の話術はさすがに堂に入ったものでした。アメリカには「テレビ伝道師」というのが多数いてなかばタレントとして活動しているようですが、教会ではこのような人気説教師が会衆を集めるのに一役買っているのでしょう。

教会での結婚式
教会での結婚式

 タイムズスクエア教会を出たところで、一組の新婚カップルを見つけました。この教会で結婚式を挙げたばかりなのでしょうか。

アメリカの教会では、結婚式を挙げたカップルや新しく入信した人たちをゴスペルで祝福することがあるそうです。写真のカップルもこの教会のゴスペル・ソングで祝福されたのかもしれません。

日本でも最近はゴスペル・ソングの人気が高くなり、シンガーの数も多くなっています。中には、教会で歌うだけでなく、めでたい席に出張してゴスペルを歌ってくれるというグループもあるそうです。

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