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セント・パトリック大聖堂

 マンハッタン・五番街の50丁目あたりを歩く方は、高層ビルが立ち並ぶ中、ロックフェラーセンターの向かいに突然中世の大聖堂のようなゴシック建築が現れて驚くことでしょう。
これがマンハッタンの名所の一つ、セント・パトリック大聖堂です。

セント・パトリック大聖堂  セント・パトリックとは、アイルランドの守護聖人とされる聖パトリックのことです。聖パトリックは、5世紀の中ごろ、フランスでカトリックの教えを受け、聖職者の道を歩み始めました。

その後、パトリックはアイルランドに渡り、各地に修道院、教会、学校を建てて、カトリックの布教に努めました。

アメリカは、イギリスから渡ってきたプロテスタントによって建国されたので、当初は教会もプロテスタント各派の教会が圧倒的多数を占めていました。

しかし、19世紀に入るとアイルランドやイタリアなどカトリック教国からの移民が増加し、各地にカトリック教会が建設されるようになりました。

1850年にニューヨーク司教区が大司教区に昇格したのを記念してネオゴシック様式のカトリック大聖堂が建立され、セント・パトリック大聖堂と命名されました。

大聖堂の正面
大聖堂の正面

 1888年には大聖堂正面に高さ100メートルの一対の尖塔が付け加えられ、セント・パトリック大聖堂はまさにマンハッタンを代表する建築物になりました。

現在でこそセント・パトリック大聖堂はエンパイアステートビルなど400メートル近い高さを誇る超高層ビル群の中に埋もれているようになっていますが、1930年代にそれらの高層ビルができる前は、セント・パトリック大聖堂の尖塔がマンハッタン全体を見下ろしていたのです。

左の写真は、大聖堂正面入口を北側から撮影したものです。

大聖堂の正面
聖パトリックの像

 大聖堂正面入口から中に入る際、入口の上に金色の聖人像が置かれているのに気がつきました。聖人像は、右手に何か小さなものを持っているようです。

後で聖パトリックについて調べて、これが聖パトリックの像で、右手に持っているのは三つ葉のクローバーであるのを知りました。

聖パトリックは、アイルランドで布教をしたとき、この三つ葉のクローバーをキリスト教のシンボルとして使用したということです。
聖パトリックは、クローバーの三つ葉は、父なる神、神の子キリスト、そして人の魂を示すと説いたそうです。

大聖堂内の祭壇

 大聖堂に入ると、そのもっとも奥まったところに壮麗な大祭壇が置かれているのが見えました。その前にある広い会衆席の両側の壁にも、下の写真のようなさまざまな様式の小さな祭壇が多数置かれてありました。

前記のように、アメリカ合衆国は基本的にプロテスタントが圧倒的に優勢な国であり、カトリック教会はそれほどなく特にアメリカ東部にはカトリック教会は少ないのです。

そこで、世界中のカトリック教国からアメリカに渡ってきた移民たちは、それぞれの地域の数少ないカトリック教会に参集することになりました。
一口にカトリック信者といっても、実は国により、また宗派により信仰の仕方はさまざまです。そこで、大聖堂など大型のカトリック教会の中には、それらカトリック信者の要望にこたえてさまざまな小祭壇を置くようになったということです。

大聖堂内の祭壇 大聖堂内の祭壇

祭壇のイコン 左の写真のようなイコンを置いた祭壇も多数ありました。西ヨーロッパのカトリック国では、通常祭壇に十字架とともにキリスト、聖母マリアなどの聖像を祀ります。
しかし、ギリシャ、オーストリア、ロシアなど東方教会系の正教会では、祭壇に彫像など立体的な聖像は置かず、かわりに板・壁など平面に聖像を描いたものを置きます。その種の聖像はイコンと呼ばれます。

西ヨーロッパのカトリック国アイルランドの聖人を祀るこの大聖堂に、イコンを置いた祭壇が多数あるのには驚きました。この大聖堂にさまざまな宗派のカトリック教徒が参集しているのを示すものでしょう。

壮麗な大祭壇
壮麗な大祭壇

 大聖堂の奥には、シャンデリアの輝く金色の大ホールがあり、大祭壇が設けられています。
このあたりの設計は有名宝石店のティファニーが担当したと聞いたことがあります。

アメリカ建国の時代には、カトリックは旧時代の遺物とみなされ、カトリック教徒のイタリア移民、アイルランド移民たちはさげすまれることがあったそうです。

そのような時代から、苦難に耐えて営々とアメリカでの地位を向上させてきたカトリック教徒たちの努力の結晶を、この大聖堂に見るように思われました。

大聖堂の正面
大聖堂のアーチ天井

 アメリカでは、警察官や消防士はアイルランド系の人が多いということです。映画 《ダーティーハリー》 で有名なクリント・イーストウッドさんは、映画中で刑事ですが、本人もアイルランド系だそうです。

アイルランド移民の子孫からやがて優れた人材が輩出し、故ケネディ大統領や映画監督のジョン・フォードなどが歴史に名を残しています。

近年は中南米系の移民が増加したこともあり、現在ニューヨークには220万人を超えるカトリック教徒がいます。それらの人々は、折にふれこの大聖堂を訪れるそうです。

パイプオルガン
パイプオルガン

 大聖堂入口の上方には、1万本以上のパイプを持つとされる巨大なパイプオルガンがそびえています(左の写真)。

日曜日のミサや大聖堂の主要行事の際には、このパイプオルガンが堂内に壮麗な音楽を響かせます。そのパイプオルガンの音色を聞くためにこの大聖堂に通う音楽ファンも多いそうです。

五番街の大聖堂正面に立つと巨大な円形のステンドグラスの枠が見えますが、その円形のステンドグラスがパイプオルガンのすぐ上にあり、ほの暗い大聖堂内に青い光を注ぎこんでいます。

マンハッタンの名所

 セント・パトリック大聖堂は、この世界都市ニューヨークにあるたった一つのカトリック大聖堂です。1968年にロバート・ケネディが暗殺されましたが、ロバート・ケネディは兄と同じくカトリック教徒だったのでその葬儀はこの大聖堂で行われました。
また、大ヒットした映画 《ゴッドファーザー》 は、ニューヨーク在住のイタリア系マフィアのストーリーだったので、映画中何ヶ所かでこの大聖堂が登場したそうです。

現在では、マンハッタンの目抜き通りにあるこのゴシック建築の大聖堂は、超高層ビルに囲まれてもそれらに負けない強大な存在感を発揮しています。

マンハッタン切っての観光名所の一つにもなったこの大聖堂には、年間300万人ほどの観光客が訪れるそうです。もちろん日本のマンハッタン観光ツアーでも大人気のスポットです。

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